カードリーディング 占いコラム

タロットカード~隠者

タロットカードの中でも好きなカードはたくさんありますが、その中のひとつ、隠者。
9番目のカード。
老人がランプを持って俯いている絵が描かれています。

鏡リュウジさんの著書、「タロットの秘密」によると、もともと老人が持っていたものはランプではなく、砂時計だったそうです。
「時の老人」と呼ばれるこの老人は、時間を擬人化したもの、と言われています。
時の流れを知るもの。
カードからは時間が止まってしまったかのような、静かな印象を受けます。
俗世間からはちょっと離れたような、賢者の居場所。

これはまた別の本なのですが、「時」というのは大和言葉であり、大和言葉とはもともと日本にあった言葉のことです。
「時間」は主に大陸から伝わったと思われる漢語ですが、「時間」と「時」では、使われ方が少し違っていたようです。
というより、昔は「時」の意味するものが今とは違っていたようなのです。
「時」とは、「解く」だと解釈したのは、国語学者の大野晋さんだそうで。
それが正しいかどうかは置いておくとして、タロットカードの隠者が「時の老人」ならば、この「解く」の解釈はすごく近いのではないかと思いました。

雪が解ける、という表現にも「解く」を使うことが多いですね。
「時」とは本来、時間の長さを示すもの、ではなく、もっと自然に近いような、肌で感じるようなものに近かったのではないかと思います。

タロットの隠者を見ていると、時間を支配する、というよりは、時間を支配している何かからの逃亡、脱却を表しているような気もしてきます。

いずれにしても好きなカードです。
心をしずめたいときに、眺めたいカードです。


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